海外でテック業界のジェンダーギャップを埋める取り組みまとめ

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海外でテック業界のジェンダーギャップを埋める取り組みまとめ

「テック業界は女性が少ない」このように感じる人は多いのではないだろうか。Stratista: GAFAM , Women Still Underrepresented in Techの2020年の調査によると、大手ITグローバル企業の女性技術者の割合は20%前後といわれている。

(一番右の緑の部分が女性技術者の割合を表す)

今後社会はあらゆるものがデジタル化し影響力が増すテック業界において女性が少ないという問題は、多様性という観点でもイノベーションという観点でも課題だと認識されている。このジェンダーギャップを是正するためには、テック業界で技術者として働きたいという女子学生の母数を増やすか、すでにテック業界で働いている女性技術者の離職率を下げるかと大きく二つに分かれる。

今回は前者の海外のコンピュータサイエンスの学部を選択する女子学生を増やす活動を紹介する。

海外での10代の女性へのプログラミング学習支援の取り組み事例

Girls Who Code(ガールズ・フー・コード)

Girls Who Codeは、女子中高生を対象にプログラミングを学ぶ機会を提供している米国のNPO。2012年からスタートし、今では全米50州、教えた数は18万5千人に達している。活動内容としては、夏休み期間に7週間のプログラミングを学ぶSummer Immersive、週2時間程度のクラブ活動開催の支援をしている。また、Girls Who Code及び創業者が数々の本を出版し、プログラミングに馴染みやすいようなイラストやストーリーが盛り込まれた本や、女子学生の自信についての本も出版している。日本では、そのうちの一つである「女の子のミライをひらくプログラミング」が翻訳され発売されている。

iamtheCODE(アイアム・ザ・コード)

iamtheCODEは、アフリカ系のSTEAMED(Science, Technology, Engineering, Arts, Mathematics, Entrepreneurship, and Design)教育を推進するアフリカの非営利団体です。2030年までに100万人の女性エンジニアを育てることを目指し、これまで66ヶ国で活動しており、難民キャンプや貧困地域でのプログラミング教育にも力をいれている。2019年11月に弊社と共催イベントを実施し、100名の女子学生に対し機会を提供した。

Kode with Klossy(コード・ウィズ・クロッシー)

Kode with Klossyは、ヴィクトリア・シークレットのモデル、通称“エンジェル”にも選ばれたスーパーモデルであるカーリークロスが中心となり立ち上がった、13歳から18歳を対象としたプログラミングを学ぶスクールだ。その他、「Kode With Klossy Career Scholarship」という女性プログラマー育成基金も設立し、より多くの女の子がプログラミングで創造性を表現することを後押ししている。

Black Girls Code(ブラック・ガールズ・コード)

Back Girls Codeは、アフリカ系米国人の女の子を対象にテクノロジー教育を提供しているNPO。各地でのイベントやハッカソンを実施し、2050年までに100万人の女の子を教育することを目標に活動している。とあるイベントではウィルスミスがゲストで登場し、アフリカ系米国人の女の子がテクノロジースキルを身につけることを後押しした。

プログラミングを学ぶことが目的ではない

これらの取り組みに共通するのは、プログラミングは課題解決をする手段であったり、自分の創造力を表現する手段の一つとしてプログラミングを捉えていることである。また、女の子たちに将来像を具体的に描いてもらうために、ロールモデルを提示したり、IT企業のオフィス訪問なども複合的に行なっている。

私たちWaffleも同様の思想で、女子中高生へのプログラミングで社会課題を解決する機会や、国際的なアプリコンテストの出場支援を行っている。まだまだこれからだが、その他にも日本政府主催の国際女性会議WAW!でユース代表に選出していただたりしており、今後も行政や政府機関ともタッグを組み、社会全体にムーブメントを起こしていきたい。