【イベントレポート】女子中高生・大学生の進路を応援するキャリアイベントWaffle Festivalを開催しました!~後編~

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【イベントレポート】女子中高生・大学生の進路を応援するキャリアイベントWaffle Festivalを開催しました!~後編~

2021年11月28日(日)、オンラインイベント「社会で輝く先輩たちからITの可能性を学ぼう〜女子中高生・大学生の進路を応援する「Waffle Festival」を開催いたしました。前半記事はこちら

5.【社会課題✖️IT起業パネルディスカッション】

午後最初のセッションは、社会課題✖️IT起業パネルディスカッションということで、以下お二方を、パネリストとしてお招きさせていただきました。

*パネリストプロフィール*

  • 一般社団法人Social Innovation Japan / mymizu 代表理事・共同創設者 マクティア マリコ氏

ロンドン大学卒業後、中日新聞社ロンドン支局に務め、2014年に駐日英国大使館の国際通商部に勤務。日本と英国間のイノベーションを促進すると共に、2017年よりフリーランスとして社会的企業でプロボノやコンサルティングの仕事を受け始める。日本において世の中の深刻な課題に取り組む人やビジネスを増やすため、同年一般社団法人Social Innovation Japan を立ち上げ、現在その運営やサスティナビリティ関連プロジェクトを総括する。その一環として、ペットボトルの削減をミッションにした、日本初無料給水アプリ「mymizu」を立ち上げ、サーキュラーエコノミーを促進する「Circular Economy Club」の東京担当も担う。Forbes JAPAN2020年10月号に、「セルフメイドウーマン」として取り上げられる。世界経済フォーラム 「Global Future Council on Japan」カウンシルメンバー。

  • 株式会社PoliPoli 代表取締役 伊藤 和真氏

政策共創プラットフォーム PoliPoliの代表 / 慶應大 4年生 / 98年生まれ / 元九州大学 非常勤講師 / 2018年に毎日新聞社に「俳句てふてふ」を事業売却 / Global Shapers、TOKYO MX モニフラ コメンテーターなど ※PoliPoliは政治的に中立です。

パネルディスカッションのキークエスチョンは、

  1. 【課題xテック】社会課題を解決するITの可能性とは?
  2. 【進路】納得できる進路を選ぶには?
  3. 【グローバル】今後グローバルで活躍するために必要な力とは?

というもので、登壇者お二方のご経験をもとに、それぞれ説得力のある議論を交わしていただきました。

▲社会課題✖️IT起業パネルディスカッションの様子

お二人とも、昔から将来の夢が明確にあったというわけではないということでしたが、少しでも興味があることをまずやってみる、一歩目を踏み出してみることが大切、というアドバイスをいただきました。

やってみて初めて見えてくることがあるとのことで、お二人もそのようにして現在の社会起業家になられたそうです。このお話は、今将来に漠然とした不安を抱えている参加者の心にも響いたのではないかと思います。

ITの活用についても、「テクノロジーは無限の可能性がある」という、お二人のご経験に裏打ちされた強い意思のこもったお言葉をいただきました。

6.【キャリアトーク】株式会社Jストリーム

 午前中のキャリアトークセッションに引き続き、IT企業で働くことの魅力について、株式会社Jストリームからは工藤様にご登壇いただきました。

*ご登壇者プロフィール*

  • 株式会社Jストリーム テックリード 工藤絵里氏

2012年、化学系製造グループ会社のSE(システムエンジニア)として就職。工場内SEとして生産管理システムの開発、運用・保守を2年間担当。2014年、地元・北九州の企業に工場内SEとして転職。販売管理システムの開発、運用・保守を担当。プロジェクトマネージャー、SE、プログラマーの経験を積むうちに、技術面への興味がさらに大きなものに。就職以来、C#を中心とした業務システムの開発を行っていたが、新たな技術分野への挑戦を目指し転職を決意。2020年、Jストリームに入社。福岡オフィスに勤務し、リモートも活用しながら全社での開発におけるテックリードを務める。現在は、バックエンドエンジニアリングを中心に開発現場でのツール作成、サービス開発におけるテストやサービス稼働環境構築、デプロイの自動化などに取り組む。

▲Jストリーム工藤様によるプレゼンの様子

工藤様からは、ご自身の学生時代の様子や、現在どのような働き方をされているかといったお話をしていただき、キャリアのイメージを具体的に持つことができるセッションとなりました。

プレゼンの最後には、今後進路選択をするにあたり大切な5つの点をお話いただきました。

中でも、「今何ができるかより、今何がしたいかという気持ちの方が大事」というお言葉をいただきました。この言葉は、運営側含め参加者の心に深く刻まれ、将来の糧となったことと思います。

7.【キャリアトーク】サイボウズ株式会社

午後のYoutube配信プログラムを締めくくったのは、サイボウズ株式会社の久松様と神崎様にご登壇いただいた、キャリアトークセッションでした。

*ご登壇者プロフィール*

  • サイボウズ株式会社 QAエンジニア 久松万里子氏

福岡の公立高校出身。友だちと同じクラスになりたかったため理系に進学を決める。テストで赤点を取ったのにも懲りずに原子核物理に興味をもち、1年間の浪人を経て大阪の大学に物理の挑戦枠合格者として入学。大学時代は2年目から研究室を放浪し、3年目からは医療物理を中心にアメリカやカナダで研究留学を経験。プログラミングによるシミュレーション計算や大型加速器でのビーム実験を学ぶ。公共圏における科学技術コミュニケーションをテーマにした副専攻や学費補助つきの特待生プログラムともりもりで大学院進学するが、COVID-19の影響により予定していた留学を断念し修士1年目で在学就職、2年目に退学。カナダからオンラインで働くリモートネイティブのQAエンジニア1年目。

  • サイボウズ株式会社 プロダクトマネージャー 神崎ゆうこ氏

中学高校と広島の全寮制の学校で過ごし、その中でお菓子を作って友達に振る舞うことに全力を注ぐ。製菓専門学校を希望するも、親の猛反対によって断念、女子特別推薦枠があるという理由で地元の高知工科大学 情報システム学科 に進学。

大学時代に趣味を通じて料理レシピサイトやSNSといったWebサービスに興味を持ち、それらを作る技術が学べる環境がある研究室に入る。また、講義や学生生活が思いの外楽しく同学の大学院に進学。

就職活動では、自分が利用しているWebサービスを提供する企業を中心に、様々な説明会や選考に参加。エンジニア職を募集している企業の多さに大変迷うものの、社風や理念がマッチしていて、利用経験のあるWebサービスを提供していたサイボウズに入社。

現在は入社10年目、中堅大企業向けの製品のプロダクトマネージャーとして、充実した日々を過ごしている。オフィスにはキッチンがあるので、たまに同僚にお菓子を振る舞っている。

▲サイボウズ久松様によるプレゼンの様子
▲サイボウズ神崎様によるプレゼンの様子

お二方からは、どのような学生時代を送った末に、今のお仕事をされているのかというお話をいただき、参加者の学生も、今後の進路選択のヒントをたくさん得ることができたのではないかと思います。

IT業界は、エンジニアとして働くことをずっと目指している人だけしか働けないわけではなく、自分自身の興味関心に従って行動する先にたどり着けることもあるのだと、幅広いキャリアの選択肢を学べる機会となりました。

「いろんな分野と関わる職種=エンジニア」であるというお言葉も、大変心に残るセッションとなりました。

8. ITワークショップ

 続いて、YouTube配信からZoomミーティングに切り替え、レノボ・ジャパン合同会社様にご協力をいただきワークショップを行いました。

 プログラミングに関するレクチャーの後、レノボ・ジャパンが小中学校・高校生を対象に開発したプログラミングツール「バーチャルスクール」を用いて、ブロックプログラミングとビジュアルプログラミングを体験していただきました。参加者を20名に限定し、1人1人がアカウントをもちながら対話を通じてワークショップを実施しました。プログラミング未経験者や初心者の参加者のみなさんが多くプログラミングとはどういうものかを知ってもらいはじめの一歩を踏み出す機会になりました。

9. 未来ワークショップ

最後に、今回はデロイト トーマツ コンサルティング合同会社様に協賛していただき、未来ワークショップを行いました。テクノロジーを活用し世界中をより良く変えていく力を誰もが持っている、ということを実感することができました。

テクノロジーを駆使し、現実的な問題に対する様々な解決策を出すことを求められた学生たちは、それらを簡潔にまとめて発表するというコンサルの仕事も体験しました。

 これからの未来をになう皆さんの進路や職業の選択肢の幅を少しでも広げられた機会になったと信じております。

*イベントを終えて*

Waffle Festivalは、Waffle史上初めての「ITキャリア」「進路選択」に焦点を当てたイベントでした。そのおかげもあってか、今回初めてWaffleに接点を持ってくださった参加者の方も多く、イベント後には「(ITが)思っていたよりも身近な存在だったんだなと思った。女性の方で活躍されている方もいて、自分でも出来るんじゃないかと思った。」などという感想を持ってくれた子もいて、嬉しい限りです。また、Waffleのイベント史上最もたくさんの日本企業のスポンサーにご協力いただけたイベントとなりました。社員の方やその他登壇者の方が、参加者の目線に立ってプレゼンやパネルディスカッションを行ってくださったことに感謝の気持ちでいっぱいです。

 このWaffle Festivalが、女子中高生・大学生のキャリアの選択肢を少しでも広げるきっかけとなれば嬉しいです。

*Waffle Festivalを盛り上げていただいた企業*

下記の企業様に、Waffleの活動およびに本イベントにご協賛いただきました。

ー Platinum Sponsor ー

・サイボウズ株式会社(https://cybozu.co.jp/

・デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(https://www2.deloitte.com/jp/ja/services/consulting.html

ー Gold Sponsor ー

・株式会社サイバーエージェント(https://www.cyberagent.co.jp/

・株式会社Jストリーム(https://www.stream.co.jp/

・富士通株式会社( https://www.fujitsu.com/jp/ )

ー Special Sponsor ー

・レノボ・ジャパン合同会社(https://www.lenovo.com/jp/ja/about

会場は、みんなのコード様にお借りしました。

このように、大変多くの方に支えられたおかげで開催に至ることができました。本当にありがとうございました。

今回のイベント後アンケートの集計結果は、こちらにPDF形式でまとまっています。
(※近日中に完成します)

そして当日のYoutubeセッション部分は、こちらのアーカイブからいつでもご覧になることができます!当日見逃してしまった方、もう一度見たい方も、ぜひご覧ください!

■一般社団法人Waffle(ワッフル)について

テクノロジー業界やコンピュータ・サイエンス領域のジェンダーギャップを埋めることをミッションに、2017年から活動している一般社団法人です。日本国内の女子中高生をターゲットに、コンピュータサイエンスの楽しさを感じてもらうためのイベントの開催や取材・記事執筆、世界的な女子中高生限定アプリコンテスト「Technovaton Challenge」の日本支部を運営しています。これまでに、多くの女子中高生に機会を提供し、NHKニュース他メディアでも活動の様子が大きく取り上げられました。

公式ウェブサイト:https://waffle-waffle.org/