【イベントレポート】女子中高生100名!SDGsの課題をテーマにハッカソンを開催しました(前半)

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【イベントレポート】女子中高生100名!SDGsの課題をテーマにハッカソンを開催しました(前半)

2019年11月9日から10日の2日間にかけ、全世界の女性にSTEAMED教育(*)を推進するアフリカ系NPOであるiamtheCODEの皆様とともに、10代の女子学生を対象に「『SDGs』の課題をプログラミングを通して解決する」というテーマのハッカソンを開催いたしました。

日本の女子学生に「テクノロジーの楽しさを知ることや、地球全体の問題に目を向ける機会を提供したい!」という強い思の込められたハッカソンでしたが、当日は約100人の参加者のそれを上回るような熱意に圧倒されました。(中には愛知から参加してくれた学生もいるほどでした!)

—1日目のスケジュールはこちら—

  1. イベント開会
  2. SDGsワーク
  3. コンピューターの組み立て競争
  4. ハッカソングループ作成
  5. SDGsレクチャー
  6. ハッカソン課題発表

1. イベント開会

「立って!全員ジャンプ!日本人のジャンプを見せて!」

席に座って待っていた学生のもとに、iamtheCODE代表のMariemeさんの声が響き渡りました。学生も大人も驚きましたが、会場の全員がその場でジャンプしはじめます。朝一番で体を動かすアクティビティが、会場に一体感をうみました。

その後開会の挨拶が簡単にあり、早速イベントが始まりました。

2. SDGsワーク

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今回のテーマでもあるSDGs(Sustainable Development Goals)の17のゴールを動画を交えて簡単に学びました。

その後はひとりひとりでSDGsについて考える時間をとりました。持っている知識の中で、自分が思う「他の人に訴えたいこと」や「ソリューション」を絵で表現します。時間のあまったテーブルでは、学生がお互いに発表しあうという自発的な学びの場ができあがっていたことが印象的でした。

数人の学生が全体の前で発表したのち、午前の部は終わりました。

3. コンピューターの組み立て競争

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午後の始まりは、Kano Computerの組み立て競争です。Kanoはラズペリーパイという基盤の上で、Kano OSを使ってプログラミングをできる簡易コンピューターです。

キットを開けると部品がバラバラに入っているので、組み立て競争が始まりました。チームごとに知恵を出し合って組み立てていきます。優勝チームは9分で組み立てを完了させました。

4. ハッカソングループ作成

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学生がグループを結成したのち、各チームに入る社会人メンターを学生自らが決めていきました。

Mariemeさんの誘導で社会人メンターは会場の前に一列に立って目をつぶって待ち、学生は自分が選んだメンターの前に立つ、という選び方です。メンターのみなさまはドキドキしていたようです。運営者がチームを決めるのではなく、あくまで学生が主体となっているところが今回のハッカソンのユニークなところです。

5. SDGsレクチャー

チームを決めたところで、SDGsについて改めてMariemeさんからパワフルなレクチャーがありました。SDGsのゴールとして私たちはどのような社会を目指していくべきなのか、それに対しての現状などが参加者たちに共有されました。学生も真剣な面持ちで耳を傾けています。

途中のディスカッションでは、学生から発展途上国の貧困の現状に関する鋭い意見が飛びかうなど、アクティブな議論に発展することも。これらの講義も全て英語で、学生にとっては大きなチャレンジになります。

6. ハッカソン課題発表

長い1日のあと、Mariemeさんから残りの時間全てをかけて取り組む課題が発表されました。

課題の詳細はここではあかせないのですが、「あるものを作ってください」というとても短いオーダーでした。

その意味に戸惑う会場を前にして、Mariemeさんはあえて多くを説明しませんでした。

結果として、学生もメンターも、ここまでの講義と自分のイメージをフル稼働させてプロダクトを考え始めました。多くの疑問がグループ内でうまれ、それに対してグループ内の誰かが「こうではないか?」と思索を深める時間となりました。

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ある程度質問の意図を理解したあと、どのような課題にアプローチするのかをグループごとに決め、徹底的にソリューションについて話し合いました。模造紙を使ったり、壁に付箋を貼ったり、各グループ真剣に、時には激論をかわしつつ次第に形になっていきました。

議論が白熱しだしたところで1日目は終了。慣れないアクティビティに疲れながらも、学生のみなさんは充実した表情で会場を後にしたようでした。

後半の様子はこちらから!

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2日間は大変多くの方に支えられ開催することができました。

会場/メンター/ランチの提供は、日本オラクル株式会社様が提供してくださいました。

また、下記の企業様がWaffleの活動およびハッカソンに協賛していただき、会を実施することができました。

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・スマートシティ企画株式会社

・キラメックス株式会社

・学校法人電子学園 情報経営イノベーション専門職大学

・アシュリオンジャパン・ホールディングス合同会社

・株式会社レベルエンター

・株式会社トリックスタジオ

当日の運営を支えてくださったボランティアメンター、ビデオグラファー、カメラマンへ、改めて感謝申し上げます。

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■iamtheCODEについて

iamtheCODEは、政府、民間企業、非営利団体などと協働で、STEAMED教育を推進するアフリカ発のグローバルキャンペーンです。「持続可能な開発」の促進を目的として、各種ステイクホルダーと協働し、社会的に弱い立場におかれた女性に対して、将来のテクノロジーに関する投資することです。iamtheCODEでは、 2030年までに100万人の女性に将来必要とするスキルを与え、エンジニアとして育成することを目指しています。

公式ウェブサイト:https://www.iamthecode.org/

■一般社団法人Waffle(ワッフル)について

テクノロジー業界やコンピュータ・サイエンス領域のジェンダーギャップを埋めることをミッションに、2017年から活動している一般社団法人です。日本国内の女子中高生をターゲットに、コンピュータサイエンスの楽しさを感じてもらうためのイベントの開催や取材・記事執筆、世界的な女子中高生限定アプリコンテスト「Technovaton Challenge」の日本支部を運営しています。これまでに、多くの女子中高生に機会を提供し、NHKニュース他メディアでも活動の様子が大きく取り上げられました。

公式ウェブサイト:https://waffle-waffle.org/

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 本文注

*STEAMED教育:STEAMEDは、サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、アート、数学、アントレプレナーシップ、デザインの頭文字をとったもの。

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