Forbes Women in Tech TOP30への特別協力に至った想い

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Forbes Women in Tech TOP30への特別協力に至った想い

このたび、9月25日発売の経済誌「Forbes JAPAN」の特集「Women In Tech TOP 30 2024(テクノロジー領域で世界を変える女性30人)」にWaffleは特別協力し、理事長の田中がアドバイザリーボードのメンバーに就任しました。私たちは、この企画に携わることができ、大変光栄に思っています。

Forbesとの関わりは、2020年に田中が選んでいただいた「Forbes JAPAN 30 UNDER 30(世界を変える30歳未満)」からスタートしました。その後、30 UNDER 30の企画のアドバイザーに2回就任し、微力ながら次世代の社会起業家を発掘することに協力してきました。今回、海外で実績のある「The World’s Top 50 Women In Tech」の日本版の企画を知ったとき、ぜひ協力したいと強く思いました。

多様なロールモデルをメディアを通じて広める必要性

Waffleは創業以来、情報発信に力を入れてきました。以来、IT分野のジェンダーギャップは、解消すべき社会課題として認知されています。創業当初はこの課題に対する認知が低く「女子に特化して支援することは、男性差別につながるのでは」といった意見をいただくこともありました。しかし、今では、国内のさまざまな企業や大学が取り組みを加速しています。

一方で、メディアにおいて男性の技術者ばかりが描かれている現状は、次世代の女性がロールモデルを見つける妨げとなっています。実際、ロールモデルの存在は女の子がSTEMに興味を示す割合を2倍にするというデータもあり、多くのロールモデルを紹介する必要性を感じています。

そのため、2023年に出版した「わたし x IT = 最強説〜女子&ジェンダーマイノリティがITで活躍するための手引書(リトルモア刊)」では、16名のロールモデルのキャリアや進路を紹介しました。文系からエンジニアに転身した方や、首都圏以外の出身者、VRエンジニアやAI研究者など、多様なバックグラウンドを持つ方々にご協力いただきました(改めて、ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました)。

しかし、メディアの方々とお話をすると、STEM分野で女性のロールモデルとして名前が挙がる方は限られており、また、賞の受賞歴がないと紹介しにくいという現実も知りました。このため、多様なロールモデルが次世代に紹介されるには、何らかの称号や受賞が必要であることが明らかになりました。

その中で、今回、次世代が憧れるSTEM分野のロールモデルにハイライトし、業界の潮目を作るというForbesの企画に賛同し、協力することになりました。

Waffleでは、必ず女性の審査員・講師をお願いする理由

海外では、“You Cannot Be What You Cannot See”という言葉が広く知られています。この考え方は、ジェンダーや人種などの多様性に関連して使われます。目に見えるロールモデルが身近にいなければ、子どもたちは自分の将来の可能性を想像しにくくなるということです。

日本において、女性技術者の割合は2割以下です。特に情報産業が東京をはじめとする首都圏に集中していることもあり、地方では技術者として働く女性に出会う機会が少なく、将来の職業として考えることも難しくなっています。

先日、Waffleが清泉女学院中学高等学校にて、トヨタ自動車の女性エンジニアとデザイナーをお呼びした座談会を開催した際にも、生徒たちからは、「エンジニアは男性が多いイメージだったが、女性でも活躍していることを知り、かっこいいと思った」といった声が寄せられました。事後のアンケート結果では、参加した生徒たちのプログラミングや理系進路への関心度が高まったこともあり、STEM分野の進路において、ロールモデルの存在は非常に重要だと言えます。

今後、日本でもSTEMバックグラウンドのある管理職、CXOクラス、実業家、投資家が増えることを目指して

改めて、Forbes JAPAN Women In Tech TOP 30 2024に選ばれた皆さま、おめでとうございます。

今までの皆さまの業界における貢献や、さまざまなハードシングスを乗り越えてSTEM バックグラウンドのキャリアを築かれてきたことを知ることで、同じ道を目指す次世代が登場するなど、良い影響を与えることを願っています。

今回の企画を準備する中で、他国のThe World’s Top 50 Women In Techに選ばれている方々を見てみました。その中には、Boxのエンジニアリング担当VPや、Amazon Web Servicesの副社長、Webflowのエンジニアリング担当副社長など、技術分野で活躍するCクラスの方々が多数いらっしゃいました。STEM分野の知見を活かして投資家や実業家として成功を収めている40代以上の方々も多く受賞されていたことが印象的で、今後5年以内に、多くの企業でSTEMバックグラウンドを持つ女性が管理職、CXO、実業家、投資家として活躍する日本になることを願うとともに、引き続き私たちも尽力してまいります。